薬草茶で体と対話、株式会社クラモト

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自生している薬草の利用や、薬草の栽培収穫が古くから盛んな山南町。
「薬草の知識を暮らしにとい入れる」、そんなことが当たり前の生活に惹かれて、
「丹波の湯」という薬草湯が楽しめる薬草薬樹公園から少しばかり西へ。
ここで長く薬草、薬樹を取り扱っている「株式会社クラモト」を訪ねました。

 

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クラモトさんで取り扱われているものは、薬草の入浴剤をはじめ、
化粧品、食品、漢方薬に使われる多種多様の薬草、薬樹。
工場内で手作業で葉や枝を仕分ける人の姿が見られます。
仕分ける人の他には、山へと入り薬樹の葉っぱや木皮を収穫する担当の方もいのだとか。

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倉本さんご自身は、この山南町生まれの山南町育ち。
大学を卒業後、お父様の立ち上げたこの薬草会社を受け継ぐべく、大阪で三年間修業を積みました。

「僕は全然薬剤師とかやないけど」と仰る倉本さんですが、
その頭の中には薬草や漢方薬についての知識がいっぱいつまっています。
「実際に商売にかかわるようになって、徐々に覚えるようになってきたんや」
倉本さんの口元から笑みがこぼれます。

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photo | 倉本さん

倉本さんがこの株式会社クラモトのお仕事にかかわるようになってから月日は流れ、
時代と情勢は大幅に変化しました。小売業の継続は難しく、
多くのお仕事は大手企業にとって代わられるようになりました。
株式会社クラモトのように医薬品や食品を扱う業界にも、
法整備をはじめ多くの変化がありましたが、
都度時代を見つめながら様々な波を乗り越えてこられました。

「今、一番仕事のやりがいを感じている。」

みんなが、ここのことを知ってくれてお仕事を頼んでくれたり、
頼ってきてくれることが一番うれしいと語る倉本さん。
幾多の波を乗り越えてこられた理由は、「信頼できる人との人間関係」なのだそうです。
信頼できる人との間での、安心できる取引。それを倉本さんは「名前で買う」と表現します。
顔の見えるお付き合いの中で、人柄ごとの信頼。
それが、医薬品という繊細なものを扱う中で多くの壁にぶつかりながらも
倉本さんが見出してきた「真実」でした。

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作業をしている現場に入らせてもらうと、薬草や薬樹のいい香りがそこかしこに漂います。
薬草や薬樹のもつ要素はとても幅広い。

そんな薬草の良さ、薬草の奥深さを少しでも知ってほしい。
そんな想いから倉本さんは薬草の入浴剤、
薬草のお茶など実際に生活に取り入れやすい工夫を重ねています。

「秋冬の、寒い時だったらトウキ(当帰)のお茶がおすすめ。
入浴剤にもトウキを使用しているのは、トウキを知ってもらいたかったから」と、
倉本さんは話します。トウキの葉を飲みやすいお茶にしたものや、
ドクダミ、浜茶、豆茶など様々な薬草をブレンドした「健康茶」は、
日常のお茶代わりに長く愛用する方も多いのだとか。茶葉に沸かした湯を注ぎ、
しばらくすると立ち上るそれぞれのお茶の独特な香りと味と口に含むと、
自分だけのゆったりとした時間が流れます。

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このようなお茶や入浴剤は薬草薬樹公園でも一部販売しています。
また直接株式会社クラモトのほうに出向くと、自分の体についてお話を聞いてもらいながら、
ニーズに合ったものを購入することもできますし、
遠方の人には電話での問い合わせも受け付けて小分け発送もしています。
また、車で3分程の場所にある薬草薬樹公園では、
クラモトさんが薬草を提供している「丹波の湯」という薬草湯での入浴が楽しめます。
使われている薬草はトウキ、コウイ、ボウイ、チンピ、マツブサ、モクツウ、ガイヨウ…など、
実に十一種類にも上ります。

香りを楽しみ、味を楽しみ、自分のからだを感じる。
そんな風に自分と向き合う時間を、忙しくても少しずつ取り入れていきたいものです。

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| Information |

株式会社クラモト
定休日  日曜日(土曜日は休みの時あります)
営業時間 8:00-17:00
お問い合わせ 0795-76-0555
丹波市山南町若林123

interview / writing : Asako Saiki